第十四章


  『解体と再生について 〜その8〜』








「湯愛子(ゆうこ)の夢」







誰も知らない旅。

ふふ。

誰にも知らせずに新婚旅行に来たの。


誰にも知られず、高く高く空に飛んだ凧の糸・・・




「見て!私、こんなに高く熱く!!太陽に近いのよ!!!」




温泉場の湯気はあたたかく昇り、

そして”ぬめり”をおびて 身体にまとわりつき、

そう、あなたの 清 ら か な 精液のように!!!



白い凧糸はちぎれる。


プツン!


はじける。



「今晩 泊めて下さい。」

「・・・」

固い桜のつぼみのようにあわくせつなく早春の夜はふけ、世もふけてゆく。



あれ あの人は何処へ行ってしまったの?



私、新婚旅行!


新婚旅行!!


新婚旅行に来たのよ!!!



















気が付くと、目の前を流れる河は、ざあざあと大きな音をたて、

海へと急ぐかのように走り続けていた。


ふわふわと たゆたう私は、何処へ走るのか・・・。

何処へ走るべきなのか・・・。

そもそも私に 走る筋肉のついた足などあったのだろうか?






安い酒と、冷めたつまみ。 


煙草をふかしながら、汚れた魂、ぽつねんと。









真っ黒いと思っていた空に、光るオリオン座を見つけた!












その時、







なみなみ注がれた熱燗のように、

狂おしく いとおしい あの人を!

この”ふくらむ胸”に、

我が手中に

























入 れ た。































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「福はぁ内!福はぁ内!福はぁ内!」
下北沢の『天狗まつり』も終わり、節分の時期、雨が降ったりやんだりはっきりしない天気・・・

異様な眠気に、通院もできず、一歩も外へ出られず、一日中、眠っていた。
一時も座ってもいられない程の眠気。



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次の日、気持ちを入れ替え ビデオを3本レンタル。きちんと最後まで観られるかどうか心配・・・。





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昼下がり、自分の伸びた前髪を見ながら、
親友Kのことをぼんやりと考えていたら、
ちょうど ”親友K” からメール着信。
近くに居ることがわかり、お茶を飲もうかということになった。
が、人と会う時はまだ担当医の許可がいる。

またもや、ドクターストップがかかる。
ショック!!!
会いたい人に会えないのは、残念きわまりない。近くにいるのに・・・。








そんなこんなで、こないだ久し振りに一眼レフで撮った写真をめくる。















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薬って 効いているのかいないのか、よくわからないよ。









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きれいな月が出ていた。

今日は 髪を切った。軽くなった、心もカラダも。
まだまだ少しづつではあるけれど・・・。

プライベートサロン 008 というお店。
下北沢にあり、AKIさんというおねえさんがひとりでやっている。
居心地のよい 空間だった。
軽くなった髪。
明日から、また、新たなスタートを切ってみることにする。

・・・

『切る』って難しい。
『切る』って勇気がいる。
『切る』と変わる。
『切る』って『刻む』だから『時間』という言葉と とても近い気がする。



”切る”って不思議だなと、まるい月をみながら想った。















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友人から電報が届く。
新しいスタートの『お祝い電報』だった。訃報でなくてよかった。
いや、ある意味 訃報もかもしれない。以前の私は死んだ。
そう思いたい。
しかし、悪夢がよみがえり、夜中に調子が悪くなる。
ジプレキサを飲む。
レキソタンは効いているのかよくわからない。
私の悪夢は中学高校時代のものが多い。
耐え切れないつらさが胸をしめつけるが、包丁を持つことだけはやめる。














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肉親と連絡がとれなかったり、友人と会えなかったり、ドクターストップはつらい。
でも治療なのだから、しかたない。






    
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今日は悪夢を見なかった。
物凄く久しぶりに見なかった。


とてもうれしい。


昔なつかしの友達が、私の新しい門出を、共に、つくってくれる(演出してくれる)夢だった。
旧友との再会、そして、昔のことの精算を 手伝ってくれると言うのは、
中学時代の友「八島智幸」君という名の彼だった。
彼といっても付き合っていた訳ではなく、仲の良い友達だった。
少なくとも私の方は『よき友』と思っていた。
夢の中では、彼も大人になっていて、ジェンダー不明のおしゃれな服を着ていた。
アトリエにつれていかれ、とても大きな そして色彩豊かな 年賀状の画をみせてくれた。
幅8メートル 高さ5メートルくらいの絵だった。
絵の具をにじませ、金粉をまぶした、印象派のような絵の年賀状だった。
年賀状というよりも、「絵画」だった。

そして、そのアトリエを出たあと、なつかしの故郷仙台の幸町を車で案内してくれた。
私の記憶のもっとも幸せな部分は 「幸町」にある。(実際、仙台市には幸町という街が存在する)
家族四人が仲良く幸せに 生 き て、 暮らしていた場所だからだ。

なつかしの場所は、
昔と変わらない場所と ポジティブに変わった場所とが、
きれいにコラボレーションされていて、とてもいい印象を受けた。

緑多く、豊かな場所。
そして、車で通りをさらにゆき、昔、沼があった方へゆくと、そこは海になっていた。
さざなみが 静かに なにかを物語っていた。

沼地が海に・・・

「時代が遡った」というコトバがよぎる。
水際は、濃い水色で、よせたりかえしたりを しずかに くりかえしていた。

そういえば、彼のアトリエには、おかしな怪獣の絵や、空想の動物の絵もあったな・・・
等と想いながら、ただただ 目の前に広がる海辺に たちつくしていた。

海辺の上に広がる空。

一息に、透明な ふるさとの空気を 味わってみた。
軟水のようだ。


おいしかった。








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印象派の絵が好きだ。
「パリ マルモッタン美術館展」は、絶対 観に行きたいと思っている。


昨日の通院では、”性格を自分から変えてみる”という言葉を教わった。
なるほど そういう手もあったのか と思った。
先生は、”まだ その年齢なら 性格 変えられるわよ”と、
世間話のように、しかし きっぱりと 話された。

何事も 自分から変えてみようと思わなければ 始まらない。
ちょっと 物事の見方の角度を変えてみるだけで、世界は随分と違ってみえてくる。
そう思えば、明日の私も こわくない。




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今朝、久し振りに新聞をひらいてみようという気になり、珈琲を飲みつつ読んでいたら、
とても いいなぁと思う風景の詩をみつけた。


『五弁の梅の花をちらばしながら  猫が敷石の上を歩いていった   春   近し』

 (垣内磯子さんの詩集から・・・)


とてもすてきだ。

こんな詩が 詠める人間になりたい。
”風景を読める”眼を持ちたい。


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昨夜は悪夢がひどかった。
本当に高校時代のアルバムを、開かなければ良かった。
学校は嫌いだ。みにくい女も大嫌い。

悪夢さめやらぬまま、ボーっとしつつ、なんとか6時起床。
これでもいつもより遅い。
煙草が吸いたいが、いつもの場所の パソコン前が異様にちらかっているのに気づき、少し片付ける。
龍のお水を替える。
(ウチには、風水の龍が居る。)
トイレとお風呂と台所の窓を開ける。
ガスの種火をつける。
うちはそうしないと、お湯がでない。
木曜日なので、燃えるゴミを出す準備をする。
カラスを恐れながらゴミを出し、新聞を取って来る。
玄関でごそごそやっていたら、下駄箱の上のミリオンバンブーをたおし、中のお水もこぼれる。
お水を拭いたついでに、玄関を掃き掃除。
部屋中掃除機をかけ、残っていた洗いものをする。
珈琲を入れる。
(パートナーの為にも朝は お湯と飲み物の準備はかかさずやる)
草花達にお水をあげる。
草花達を日当たりの良い場所に置く。
ピンポーンの音で何かと思って出ていくと、クロネコ宅配便。
さっそく開けると、母からの「レモンはちみつ」と「お茶」。
うれしい。
昨日お風呂に入っていなかったので、シャワーをあびる。
悪夢のせいで、肩凝りがひどいので整骨院へ行くが、
”午前中は一杯なので、午後にしてほしい”と言われる。
2時間ばかり時間が空いたので、100円shop [bana bana]で買い物。
その次、来週の為のパスネット購入。これで財布の中身がだいぶ減る。
次に熱帯魚屋へひやかしにいこうとすると、『臨時休』。
しかたがないので、別の熱帯魚屋へ行ってみる。またもや{CLOSE}の看板。
12時OPENと書いてあるのに、時計は13時をまわったところ。
”もうじき来ると思うよ”と 通りがかる人々に次々言われる。
何人かお客が来る。
「まだなんですよ」と声をかける。
待ってみる為、煙草をニ本吸う。
店員さんは来ない。
開かずの熱帯魚屋。
ひまなので、外の金魚の写真を取る。



14時まで待って来なかったら戻ろうと考えていたところ、またもやお客さんとおぼしきおばさま。
おばさま、店員の携帯番号を知っているが携帯電話を持っていないと言う。
私の携帯電話で、店員(店長=オーナー)さんに電話をかけてみる。
すると、お客宅の水槽の水替えで 時間がかかっているという。
(こりゃまだまだ、店に来そうもないな・・・)
おばさまに電話を渡す。
ふたこと みこと 電話で話され、携帯電話を返される。
『おばさま これから どうなさるんですか?』と聞くと、
『私は遠くから来てるから、今日餌を買わないと。だから、そのへんで珈琲でも飲んで待ってるわ』
と 言う。
一瞬 御一緒させてもらおうかと思ったが、財布の中身と相談してやめ。
そういえば、わたしは午後の整骨院を待っているのだった!!

ボーっとし過ぎてしまった。
自転車に乗り、整骨院へ再度行ってみる。
先生が”待ってました”とばかりにドアを開けてくれた。
マッサージをしてもらい、ぼけぼけな状態に。
もう今日はこれで終わりだなと 思った。
帰りに いつものスーパーにより、牛乳とヨーグルトを買って帰宅。

いつもより、部屋の空気が澄んでいたので、それまた少しうれしい。
(古い家なので、下水の臭い等がたまに”こもる”のだ)

冷蔵庫にカボチャがあるので、季節はずれの「冬至南瓜」を煮るとする。
パートナーは「冬至南瓜」好きだろうか・・・?





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パートナーが風邪をひいた。ひどい風邪だ。熱も出していて、夜中に何度 着替えた事か・・・
腹痛もひどいらしく、四六時中うめいている。
とりあえず、手元にあった、解熱剤を飲ませて、まず朝一番は、自分の通院。朝一番が空いていると言われた為。
担当医と会話し、自分自身がまず落ち着く。
担当医はさすが、神経内科(心療内科)だけあって、また痴呆老人を主に治療してせいもあるのか、
”色々な言葉”を持っている。
自分自身の視野のせまさに気付かされる。
担当医『N先生』と会話するだけで、本当に助けられる。


次に倒れているパートナーをなんとかしなければと思い、
自分の『N先生』に付近の内科を紹介してもらい、パートナーを連れていく。
病院というものは何故かいつも混んでいる。
待つ。
待つ。
待つ。
病人なのだから、はやく処置してほしいという思いばかりがつのる。
”共倒れ”という言葉がよぎる。
私がしっかりしなければ・・・。

やっとのこと名前を呼ばれて診察を受ける。
しっかりとした先生でよく診て下さった。
幸い インフルエンザではないだろうということで、パートナーは栄養補給の為、点滴を打たされた。
薬も処方され、一安心。

果物を食べさせ、薬も飲ませ、現在就寝中の様子。
今日だけは、くせになっている掃除機かけをやめる。
汗まみれの洗濯物を洗って干し、私はやっと一服する。

とんだバレンタインデー。



義援チョコ(お金)が欲しい。






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義援チョコが届きません。

仕方がないので、先日つくった『冬至南瓜』を食べる。これは、はじめて作ったが、おいしくできた。
パートナーも食べてくれた。


ところで、とても気になることがあるのだが、普通の家では、毎日掃除機をかけるのだろうか? それが一般的なのだろうか?
伯母が、とうの昔のことたが、きれい好きな母に”ほこりで死ぬことはない”と言っていたのを思い出す。
確かに ”ほこりまみれが原因で死んだ”というのは聞いたことがない。
「私の掃除機かけ」はある意味 気持ちの問題というところがあると思う。
できるだけ 毎日かけたい。

そんなことを思う日曜・・・。
洗濯も毎日したい・・・。


パートナーがお昼過ぎ、おもちを焼いてほしいというので、2個焼いた。
おみやげでいただいた柚子胡椒があったので、しょうゆとそれをまぶして、海苔をまく。
おいしそうにできあがった。それを食べさせ、薬ものませる。

パートナーの風邪はなんとか快方にむかっているようだ。
うれしい。

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と ここまで書いたところで、眠ってしまった。
アップするのも忘れて、薬のせいか、眠りこけてしまった。
ぼんやり、ぼんやり・・・。

パートナーはまた、わるい汗をかきかき お腹が痛いと言っている。
心配だ。
”いったい俺の体はどうなっちまったんだ!!”と言っている。
その気持ちは よぉく わかる。
『体』
毎日 己と一緒にいる体・・・。

私、眠りこけている場合じゃない。

着替えた汗まみれのシャツを入れ、洗濯機をまた まわす。






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「錆び付いた思い出と派遣社員の雑務」



風邪のパートナーを心配しつつ、私は短期派遣の仕事についた。
一日数時間の簡単なものである。
同年代の正社員の女性達が がんばっている。私は、それのお手伝い。
大手町なんて場所柄も、普段と違って 見える景色がまたちがう東京。
雑務をこなすだけだが、仕事をするフロアに立つのも久し振りなので、
緊張もしたが、新鮮な気持ち。

とりあえず、がんばってみよう。

きょうは疲れた。
おやすみなさい。

眠ると死んだ 優しい父がやってくる・・・。







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春と冬が共存している。


コーイチくんがバレンタインデーにステーキを奥さんにおごってもらったそうだ。
おごってもらったということは、手作りではないんだな・・・
なんて思いつつ、ぼんやり。

友達のリカちゃんが 大きな子供を出産したらしい。おめでとう。
なんだかうれしい。

パートナーの友人も懐妊したとのこと。
念願の妊娠らしい。

なんだかうれしい。

みんなそうやって 大人になっていくんだな・・・。


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ところで、何故 人に会うのに担当医の許可がいるのに、
仕事はいいのかと、疑問に思う人もいるかもしれない。
それは、人 つまり友人はどんなに近しい間柄でも、また遠い間柄でも、
”わたしとあなたが会うこと”
で、
そこに『感情』がうまれるからだとおもう。

よくもわるくもその『情』を感受してしまうと、私の脳の中で何が起きるかわからないからだ。

仕事関係(とくに簡単な事務作業)なら、ドライでいられるし、『情』に左右されることもない。

だから、わたしが冷淡な人間だと 愛する人達、つまりあなた、思わないで欲しい。

会いたい。お茶したい。お酒が飲みたい。 あなたと。




そんなこんなの春冬混じる今日この頃、風邪には充分気をつけないと だ。







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2月19日  『雨水』

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山の雪も解け始める季節ということらしい。

”義援チョコ” なんと 届きました!!
どうもありがとうございます。
どうやら、私が思っているより、世界は球体のようだ。


繋がっている。


昨夜から今朝にかけて またもや悪夢(幻覚)がひどく、ここにいない人・この世にいない人・ここにいない猫の名を呼んで叫んで泣く。
しかしながら、届いた”義援チョコ”の おかげで、なんとか海の底から浮上する。


となりの女が、JAZZを 重低音 響かせ聞いているようだ。
今日のわたしには耳障りだ。
「このやろう!」
と 苦情をぶつけたいが、普段自分も叫んでいるので、じっと耐える。


・・・わたしのなかに 雨が降り続ける・・・


やまない雨はないらしいが。
知っていたって、しかたがなくどうしようもなく落ち込みつづける日もある。




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