第七章   なのはな 




1/17


いつのまにか、草木が 太陽を欲しいともだえる季節 になった。
東京に雪が降るということがめずらしいと思わなくなる程、寒い冬2002→2003。
今日は だいぶ暖かかったけれど。



そう、公演を終えて今、やっと一息。
思いかえせば、何度もお菓子をかぶったり、こけたり、女同志のキスをしたり、おかしな日々であった。
パジャマで芝居も、無防備で、無防備過ぎる程、無防備で、
それがそう、私である。

さらに思いおこせば、そう、
新年を迎えた。
何年か振りに、ソトで。
曇っていた。
初日の出は見えなかった。
砂浜で、たき火をした。
思いの他、燃えた。
火が パチッといった。
我が身、ゲロをはく程泣いて、年の瀬。
今、今日 1/17に 生きている。

泣くと目が腫れる。
さらに不細工な顔になる。

こんな顔が似合う。
これでいいのだ。



1/19


最近はまっているもの。 甲州街道/素直。



1/20


毎日が過ぎるのが早い。
家族の誕生日を忘れる。
24時間営業のスーパーで、パンと牛乳を買う。
深夜 一時。
ライトに照らされた道路工事の警備員にシンパシーを感じる。
シンパシーなんてこと、今時分 言わないのだろうか。
シンパシーなんとかという、曲を思い出す。
ドラキュラ?




1/22


Yさんと出会う。
警官は、自転車の防犯登録を確認するのが好きだ。




1/23


本日、みぞれが降る。
いつもの、自転車ロードは通らず、大谷坂を昇って、仕事にいく。
一週間ぶりに、電車に乗る。
24時、電車内、ひとつ向こうのドアにもたれる千鳥格子のコート。
子供のころ、妹とおそろいの千鳥格子のズボンがお気に入りだった。
ちょっといい生地の、きちんと裏地のついたズボン。
センスのいい服を着せたがった母親のことを考える。

今日は、深夜の首都高の電光や、ラーメン屋の湯気を見ずに帰宅となった。





1/25


休符。





2/9


そう簡単に春はこないが、だいたい あれと、気付くと、春がきていたりするものだ。
昨日の雨は、かなり、陰鬱であった為、春が来そうである。



2/10


誰が、カナリアを殺したか、いやだれも殺さない。カナリヤなんて初めから いなかったのだ。 しかし、そのことに気付いて、不在!不在!不在!と叫んでみても、カナリヤはもういないし、カナリヤがいたようだったことさえもう忘れている。幽霊のように、一喜一憂する肉体さえわからなくなる。せきが出る。 幽霊のくせに。


同居していて一緒にいても、ほとんど会話をしない日々が長く続いている。
「ただいま」、と「いってきます」が唯一の会話であり、またそれもたまに届かない。


大切なボールペンをなくす。同じものはないし、今は売っていない。なくしてから、あー大切であったと実感する。あーあーあー。くやしい。失ったものは、取り戻せないと決まっている!!


2/11


久し振りに、妹からメール。元気かと。うれしい。

深夜までの勤務をすることがある。 上がる時、女の上司からの世間話「一人暮らしなの?」
私「いいえ」
「家族と?」
「はい」
「あ、じゃあ家に帰ると灯りがついてて温かいご飯があるんだ。」
「いや、ごはんは・・」
「何で笑顔?」
眼鏡をかけ、普段とても無愛想な顔をしている私が、 突然笑顔になっていることがある。
なにが私を笑顔にしたのか?

その後、トイレにいってて思った、少なくとも、灯りのついていない部屋に帰宅することはないのである。
上司との会話の狭間の、おかしな瞬間に”青い鳥”が隠れている気がする。
だからといって、どうにもならない事に変わりは無い。




2/23


五里霧中で、咳が止まらず、やりたいことも断片的すぎて、怒られる。
桜の木が枝を伸ばしてます。枝のしたから空を観てた。夕方。
そらに血管 こまかく欠陥。
血走る空。

私が日記を書き始めてから 1年が経とうとしていることに気付いた。





2/26


わたしには 予知能力がある。




3/3


・友人の オノくんの誕生日。おめでとう。
・芝居やらなんやらの友人メグちゃんが 腹をくくって入籍。ついに。 おめでとう。
・公演打ち合わせで食べた 田舎ラーメンがおいしかった。
・深夜に、古い男友達から結婚の報告の電話。とても、おだやかな声、あぁ愛情生活。生活。
 朝 5時まで、話つづける。











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