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2000年
『住み慣れぬ 街で見つけた ざくろ実の 赤さ 私を はげましている』
『子供らの 声を つつんだ 秋の陽の おこぼれもらう猫の背まるく』
『年下の 男に値踏みされたとて なげく女は 秋雨にぬれて』
『東京の雨はいつでも我に寄り添う 哀しいのは あなただけぢゃないよと』
『雨だれの ただ ただ刻む 午前二時 はかなき我が夢 知ってか知らずか』
『夏が過ぎ 汗ひく佐川のお兄さん 逞しい腕に 赤とんぼ とまる』
『いさぎよく 前へすすめよ 吾が魂 ゆくてを月が 見守っているから』
『ぽっかりと あいた心を よぎる 故郷 あの沢のかげより 光を我に。』
『過ぎた時 今在る時を思う正午、ほほえむ私の前には 秋風のよりそう祖母がいて。』
『秋風が ゆるんで むかえた日曜日 けだるい顔と 照柿ひとつ』
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2003年 夏
『 無言にて 叫び続けて 死にたくて 見上げる空に あなたが 居る 』
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2003年 秋冬
『冬椿 師走を追って 横たわり』
『たわわなる 柿を見上げて 雨あがり』
『 涙雫(なだしずく) 鬱なる我と 光るル街よ 』
『お見舞いの 苺を見るや 赤にじむ・・』
『”アンティーク” なんて言葉じゃ軽すぎる 枝付みかんと 祖母と 土間。』
『 冬枯れの もみじを見ゆる 寒風の 乾きを濡らす 今朝のキスかな 』
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2004年 早春
『 舌つたう 玉露のしずく ころがりて 巨大金魚のたゆたう 宇宙 』
『 初めての 毛糸に挑み ひと休み じわりじわりが 奥ゆかしかな 』
『彼岸にて 屑や白いと 初雪よ』
『 青き血の 満ち満ちる中 行き渡り そこに天空 ひと粒の貝 』
『 寒椿 病の床にて 人想い かきまぜるのは ただ 夜の海 』
『 夢中にて 首締め合うも 生き残り はかなき魂 我ただ恨み 』
『 捨てられぬ 故郷(ふるさと) 語る 酔狂の 夢にあらわる いとしさいかに・・・』
『 冬空の 陽射し 欲しがる 子供 見て、 戦争おもう 女28・・・』
『夜桜の 散る 不協和音 抱きしめて』
『 若き日の 光 今日(こんにち) 同じうして、 苦々しくも おかしき我や 』
『 節分を 離れて来たる 富士山の 透ける肌 見て 添う小春かな 』
『 固桜 先人おらずの 朝風呂や 』
『 すずめらと 遊ぶ 葉っぱに 春一番 』
『 啓蟄近くなりにけるも 我が魂の凍りて 三日月 』
『 紅梅の 熱情 ほろり 我が愛に落ちて 』
『 夢をみて 憂ふ心や 春の長雨 』
『 うららかな デート日和に 独りお茶 』
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2004年晩夏
『 蝉の声 背負って立つのは 晴れ舞台 』
『こおろぎの 恋 鮮やかに 夜もふける』

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